「最近なんとなく胸がムカムカする」「胸やけで食欲がなくなった」そんな不調を抱えていませんか? そのなんとなく不快な胸やけは、じつは、からだからのサインかもしれません。そこで、胸やけの原因や、毎日を元気に過ごすために取り入れたいセルフケアをご紹介します!
なぜ起こる?60代の「胸やけ」の原因4つ
胸やけは加齢以外にも自律神経や腹圧などさまざまな原因によって起こります。具体的に考えられる原因を解説します。
【1】加齢による胃の働きの低下
年齢とともにからだの機能は少しずつ変化していき、それは胃や食道の働きも例外ではありません。胃酸から胃を保護している粘膜を作る力は年齢とともに弱くなり、胃の粘膜が薄くなることで胃酸の影響を受けやすくなります。
また、食道と胃の境目で弁の働きをする下部食道括約筋が加齢で衰えることも、胸やけの原因のひとつです。胃の内容物が逆流しやすくなり、胸やけを引き起こすことがあります。
胸やけ以外に、酸っぱいものや苦いものがこみ上げてくる感じもある場合は、胃酸の逆流が起きている可能性があります。
【2】自律神経の乱れ
胃酸の分泌や胃の蠕動運動など、胃腸の働きには自律神経が関係しています。ホルモンバランスの変化や精神的ストレスなどにより自律神経が乱れると、胃酸が過剰に分泌され、胸やけにつながることがあります。
また、胃の蠕動運動が低下し、消化に時間がかかるようになることも原因のひとつです。
【3】腹圧による影響
猫背や長時間の前かがみの姿勢などによっておなかに余分な圧力がかかることも、胸やけが起こる原因のひとつです。とくに、60代になると筋肉量が減少して筋力が低下し、猫背になりやすい傾向があります。
また、肥満によって腹圧がかかることも胃酸の逆流を起こして胸やけにつながる要因のひとつです。
【4】病気による影響
胸やけは、胃がんや慢性胃炎、胃潰瘍などの病気のサインとして起こることもあります。
たとえば、胃潰瘍はヘリコバクター・ピロリ菌に感染することで起こる病気で、胸やけや食欲不振のほか、背中の痛みや吐血などの症状がみられます。
一時的ではなく長期間胸やけが続く場合や、胸やけ以外の症状もみられる場合は、速やかに医師に相談しましょう。