肌に不足しているものを補うだけでなく、低下している肌本来の機能を高め、細胞そのものを元気にする、そんな再生医療発想の先進成分が台頭しています。それらは素敵世代の肌に、ガツンとした手応えをもたらします。そんな注目のエイジングケア成分4選を、美容ジャーナリスト倉田真由美さんが長年にわたり化粧品開発に携わってきた次田哲也さんと一緒に熟考しました。
細胞レベルで若返りたいなら「幹細胞培養上清液」「ラミニン」「PDRN」
風邪の治りが遅くなるように、さまざまな機能が低下してくる素敵世代。肌を構成する細胞の質も劣化し、シワやたるみなどの元凶に。そこで台頭してきたのが、再生医療発想の美容成分。
最近よく耳にする幹細胞培養上清液は、万能細胞である幹細胞を培養するとき培地として使用された液の上澄み。サイトカインやエクソソームなどの有益なタンパク質を豊富に含んでいます。
iPS細胞やES細胞といった多機能性幹細胞の培養に使われているラミニンは、表皮と真皮の間にある基底膜を構成するタンパク質のひとつ。ここの接着力を高めることで、肌全体にいい影響があることがわかり注目されています。
また、通称“サーモン注射”と呼ばれる、サーモン由来のDNAから抽出した核酸成分PDRNに着目したアイテムも登場。細胞の修復と再生を促し、コラーゲンやエラスチンの生成を力強くサポートします。
シミやくすみのない透明肌がほしいなら「グルタチオン」
グルタミン酸、システイン、グリシンの3つのアミノ酸が連なったトリペプチドであるグルタチオンは、多くの生物が持っている生理活性物質です。抗酸化作用やメラニン抑制作用がある、さほど新しい成分ではありませんが、特異的なにおいや安定性が悪いという難点が克服され、美白や肌荒れをケアするアイテムに広く使われるようになってきました。
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