製品名に入っていたり、セールスポイントとして特記されていることの多い美容成分名。エイジングケアに注力したい素敵世代が、化粧品を選ぶ際の指標として知っておきたい美容成分を、美容ジャーナリスト倉田真由美さんが長年にわたり化粧品開発に携わってきた次田哲也さんと一緒に熟考しました。今回は、メラニンの生成を抑制し、シミを徹底防御するコウジ酸とトラネキサム酸をご紹介します。
【おさえておくべき美容成分】メラニンの生成を抑制し、シミを徹底防御「コウジ酸・トラネキサム酸」
効果が期待される場所/表皮
パッケージ表示名(カッコ内は医薬部外品表示名)/コウジ酸(コウジ酸)
トラネキサム酸(トラネキサム酸)
コウジ酸の働きとトラネキサム酸
2大美白成分といえば、多くのアイテムに使用されているコウジ酸とトラネキサム酸。コウジ酸に美白効果があることがわかったのは、いまから50年以上前のこと。日本酒を仕込む杜氏の手が白く美しかったことをきっかけに研究されるようになりました。メラニンの過剰生成につながる酵素チロシナーゼの活性を阻害し、シミやそばかすを抑制する作用は、1988年に医薬部外品の美白有効成分として承認。食品由来であるという安心感に加え、酵素チロシナーゼの抑制だけでなく、情報伝達物質の産生や活性酸素の発生、炎症を抑える効果など、メラニンが生成される早い段階からアプローチできるのが魅力です。
トラネキサム酸も最初は、抗炎症の有効成分として承認されていました。その後、2002年に紫外線などの環境ストレスによる刺激伝達をブロックして炎症を鎮め、メラニン生成を抑制する効果で追加承認され、美白有効成分としてポピュラーに。メーカーにより呼称は異なりますが、基本的には同じトラネキサム酸を指し、シミ・そばかすを防ぐ医薬品にも使用されています。