形、柄、色彩……見どころの多い仕事に所有欲がかき立てられます
大人気の「白磁搔き落とし三重箱」。農作業に勤しむ人々が生き生きと描かれ、内側にひっそりと咲く花模様も愛らしい。お菓子や惣菜はもちろん、アクセサリーなどを入れても素敵です。φ11.5×H10㎝ 22,000円。
「貫入灰釉(かんにゅうはいゆう)茶入れ壺(鹿)」。いまにも走り出しそうな鹿は、鉄分を含む顔料を用いた「鉄絵」の手法で描かれています。オリエンタルでどこか神秘的な雰囲気に釘づけ。胴径11.8×H11.8㎝ 66,000円。
サムネイル写真の茶海。図案の部分にはマットな質感の釉薬を、地にはツヤのある釉薬を掛け、柄が引き立つ工夫がされています。中国の民窯(庶民のための器を焼く窯場)のひとつ、磁州窯(じしゅうよう)に倣ったおおらかな佇まいも好印象。
松本さんが撮影した仏教遺跡の壁画。チベット仏教と漢族の仏教が重なる作風に目を奪われたとか。
松本郁美さん/1978年生まれ。成安造形大学環境デザイン科で建築を学んだ後、信楽焼と出合い陶芸の道へ。京都府立陶工高等技術専門校、中国の景徳鎮陶瓷大学などで学び、2018年滋賀県に開窯。