製品名に入っていたり、セールスポイントとして特記されていることの多い美容成分名。エイジングケアに注力したい素敵世代が、化粧品を選ぶ際の指標として知っておきたい美容成分を、美容ジャーナリスト倉田真由美さんが長年にわたり化粧品開発に携わってきた次田哲也さんと一緒に熟考しました。悩み解決のヒントはここにあり!
配合されている成分を知ってから化粧品選びを
倉田 化粧品選びに迷っている素敵世代が多いのですが、美容成分に着目して選ぶのもひとつの手ですよね?
次田さん(以下敬称略) 前提として申し上げておきたいのは、薬同様、ひとつの成分に対し効果はひとつではなく、複数あること。また、薬事法により効果の表現は、認められている範囲内に限られています。けれど成分名は、化粧品を選ぶ際の指標のひとつとして信頼できるものです。
倉田 素敵世代が注目すべき美容成分といったらなんでしょう?
次田 まずは、美肌のベースとなる保湿を強化してくれるセラミドやヒアルロン酸ですね。抗酸化成分としておなじみのビタミンCも頼りになります。
倉田 美白成分のコウジ酸やトラネキサム酸も必須ですよね。シワが気になる人には、レチノールやナイアシンアミドでしょうか?
次田 そうですね。ただ、そういった耳なじみのある呼称とは別に、医薬部外品表示名がある場合もあるので注意が必要です。たとえば、ナイアシンアミドは医薬部外品表示だとニコチン酸アミドの表現も認められています。メーカー側は「D–アミノ」とか「リンクルナイアシン」という愛称を使用していることもあります。
倉田 全成分表示を見て、あれ?と思うこともあります。
次田 化粧品の全成分表示は2001年に開始されましたが、入っている成分だけではなく、肌に合わない成分が入っていないかどうかを確認することも重要です。
倉田 わからない成分名があったらメーカーに確認する、という姿勢を持つことも大切ですね。
次田 最近は、複数の成分を組み合わせたメーカー独自の複合成分も増えていますし、美容医療から派生した新規成分も続々と登場して注目されています。
倉田 全成分表示では、多く配合されているものから順に書かれていますが、多いから効くということもなく、配合バランスが大事。自分の肌と向き合い、最優先で届けたい成分を選ぶのが賢明ですね。
写真/イメージマート
撮影/相沢千冬 文/倉田真由美
※素敵なあの人2025年8月号「素敵世代がおさえておくべき 美容成分総ざらい」より
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