12年続く人気ドラマシリーズ『孤独のグルメ』がついに映画化! 1月10日(金)より全国公開されます。
輸入雑貨の貿易商を営む井之頭五郎が、商談に赴く先々で食事をし、その食べっぷりや“心の声”が話題のドラマシリーズ。『劇映画 孤独のグルメ』では主演の松重豊さんが監督・脚本まで手掛け、フランス、韓国、日本と海を越えたグルメを味わい尽くすワールドワイドな展開になっています。
演技派俳優が集ったキャスティングがきれいに決まり、予想外のストーリー展開にワクワク。次々に登場するその国、その土地ならではの料理を美味しそうに食べる主人公を見続ける110分間、何度も「腹が…減った」となること間違いなし! この記事では「映画ごはん研究家」の富田夏子が作品の見どころとともに、食べ物の登場シーンにも注目したコラムとして紹介します。
ここが見どころ
【1】「幻のスープ」を求め、人と人、食と食がつながり心温まるグルメヒューマンドラマ
映画は、井之頭五郎が飛行機の機内にいるシーンからスタート。かつての恋人・小雪の娘、千秋からとある依頼があり、彼女が住むフランス・パリまで向かっている。千秋の祖父・一郎から「子どもの頃に飲んだスープがもう一度飲みたい」と、そのスープの食材探しをお願いされる五郎。わずかなヒントを便りに、フランス、長崎、韓国、東京を巡り、“幻のスープ”を再現しようと奔走する。しかし、行く先々でさまざまな人や事件に遭遇する五郎は、次第に大きな何かに巻き込まれていく……というストーリー。
スープ探しの旅が、いつの間にか人と人、食と食をつなぐ、心温まる物語になっています。
【2】初めて観る人も楽しめるキャスティング
『孤独のグルメ』はドラマ自体が一話完結なので、いつ見ても、どこから見ても楽しめるのが魅力。さらに映画は完全オリジナルストーリーで、ドラマシリーズにも登場経験があるキャストは、主人公の五郎と旧知の仲でもある同業者・滝山(村田雄浩)のみ。
五郎をフランスへ呼ぶ千秋役はフランス在住の杏さんで、その祖父役は塩見三省さん。ある島で五郎と出会い、スープ探しのヒントをくれる志穂を内田有紀さん、東京でスープ探しを手伝う青年・中川を磯村勇斗さん、中川が通うラーメン屋の店主をオダギリジョーさんがそれぞれ演じます。さらに韓国ロケには、ドラマ「梨泰院クラス」のユ・ジェミョンさんが韓国入国審査官役で特別出演。それぞれ役柄にぴったりで、“劇映画”らしい豪華なキャスティングになっています。
【3】まさかの展開にハラハラ&思わず笑ってしまうシーンも
途中、「五郎さんどうなっちゃうの?」というサバイバル展開があり、ハラハラしながら見守る場面もありますが、全体を通して“笑いの間”が絶妙。キャストの登場のさせ方、ちょっとしたセリフなどがおもしろく、何度もクスリとさせられます。