「こんなふうに着たらいいんだ!」と発見があったり、おしゃれを楽しみたいと前向きな気持ちにさせてくれたり。誌面で披露されるアンナさんのスタイリングは、私たちのお手本であり“パワースポット”。どうやって生み出されているのか、アンナさんのおしゃれの真髄を編集長・神下とともにひもといていきます。
お話を聞いたのは
タレント
結城アンナさん
ファッションだけでなく、自分をいたわる暮らし方も幅広い世代に支持されている。インスタグラム@ayukihouse
進化の秘密は鏡の前で行うひとりファッションショー
―読者の皆さんも、スタイリストさんも「アンナさんの色合わせは勉強になる」とおっしゃっています。難しくないけれど、新しくて真似したくなる。絵を描かれるから、そこで培われた美的センスなのだろうなと感心しています。
「ありがとうございます! 私もこのスタイリング連載は、とても勉強になっています。普段はそこまで考えないけれど、連載はテーマもあるし、なにより写真に撮られると客観的に振り返ることができるのよね。プライベートではダディ(岩城滉一さん)や愛犬オジー、娘を撮るばかりで、私が写っている写真はほとんどないから。
過去のスタイリングはどれも好きだけど、それでも“こんなふうにもできたかな”なんて思うときもあるんです。借りてきた洋服を宝島社のコーディネートルームに運び入れ、そこで私が着ながらスタイリングを考えているのですが、ハンガーにかかった状態と実際に着てみるのとでは印象がまったく違うのよ。鏡の前で“ひとりファッションショー”をすることって、すごく大事だと常々思っています」
―11月号は創刊5周年記念号。この5年でファションを楽しむ60代以上が確実に増えたと感じています。しかも、皆さんテイストもさまざま。“60代だから”ではなく、“好きだから”という視点で選んでいますよね。
「それは私も感じていて、街を歩いているとかっこいい人がたくさんいるよ! それなのに“この洋服は若い世代に着てほしい”とターゲット層を設定しているブランドもあって、ちょっと悲しいわよね。
これからは年齢も髪の色も関係なく、自分らしく自由に、洋服を楽しむべきだと思います。私たち世代だけじゃなく全世代がそういうマインドになったら、もっと世の中は楽しくなると思うのよ」