もし名刺を作るとしたら、肩書きは「俳優 浅野ゆう子」にしたいと思ったんです(浅野)
中川 俳優で生きていくと決めたのは、どんな思いからだったのですか?
浅野 レコードが売れなくなり、歌手以外にもドラマやモデルのお仕事をしながら、一年一年をなんとかクリアしていましたが、25歳ごろ取材で記者の方に「あなたの肩書きはなんですか?」と聞かれたんです。歌手なのか? モデルなのか?タレントなのか? わからない、と。辛辣でしたが、私も納得してしまって。そのとき、もし名刺を作るとしたら、肩書きは「俳優 浅野ゆう子」にしたいと思ったんです。
中川 そこから俳優1本でやってこられて、30歳前後で主演された『抱きしめたい!』などのトレンディドラマは、影響力がすごかったですよね。描かれるライフスタイルに皆が憧れました。
浅野 放送翌日、私が着た服が完売したと聞いたときは嬉しかったですね。バブル期の「24時間戦えますか」の時代で、昼夜なく撮影が続き過酷でしたが、頑張ったぶんだけ結果が実感できる時代でしたから、踏ん張れたのだと思います。
中川 当時から「浅野さんといえば美脚」ですが、スタイルキープの秘訣は?
浅野 実はこれまで、運動はほとんどしてこなかったんです。それで脚に筋肉がつかなかったのがよかったのかも!?(笑)。体形は大きく変わってはいないのですが、食事制限をして体を少し絞ったときは、「体調が悪いの?」と心配されました。その後、ステイホーム期間中に太ってしまったら、また「大丈夫ですか?」と(笑)。年齢的にも健康的に見えるように程よく筋力をつけるべきだなと、最近、パーソナルトレーナーについてトレーニングを始めました。
中川 常にご自分を俯瞰して、柔軟に時代をキャッチしていらっしゃるから、いつの時代も素敵なんですね。いま、いちばん楽しいことはなんですか?
浅野 旅ですね。海を眺めているだけで癒やされるハワイや、おいしいものがたくさんある香港には、毎年行っています。旅の計画を綿密に立てるので、友人にはコーディネーターと呼ばれているんですよ。いちばん好きなのはイタリア。ミラノのモンテナポレオーネ通りの片隅にあるレストラン「ペーパームーン」で、ピザマルゲリータが食べたい! 本当においしいんですよ。最近は地方のお仕事の後はオフをいただき、夫とおいしいものを食べることも多いです。
Information
YUKO ASANO 50th ANNIVERSARY SHOW
『KANSYA』
芸能生活50周年をファンの皆さまとともにお祝いする、スペシャルなSHOWを開催!「 お祭りのように私と一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです。“懐かしいねぇ〜”という曲も新しい形で、そして新曲もお届けする予定です」
【日時】大阪公演 2025年1月18日(土)心斎橋パルコ SPACE14
開場13:30/開演14:00、開場17:30/開演18:00
東京公演 2025年1月26日(日)I’M A SHOW(アイマショウ)
開場16:00/開演17:00
【料金】プレミアムチケット¥15,000、通常チケット¥11,000
【問い合わせ先】浅野ゆう子 50th anniversary 制作委員会/yuko.asano.50th@gmail.com
profile
浅野ゆう子さん
1960年兵庫県生まれ。74年に歌手デビュー。80年代後半から90年代にかけて、『抱きしめたい!』などの多くのトレンディドラマに出演し、支持を集める。95年の映画『藏』で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞。ドラマ『大奥』シリーズをはじめ、舞台など幅広く活躍。
撮影・インタビュー/中川真人〔CUBISM〕 スタイリスト/井阪 恵〔dynamic〕 ヘア&メイク/持丸あかね 文/松田亜子
※素敵なあの人2024年1月号「フォトグラファー中川真人のまことのはなしVOL. 11」より
※掲載中の情報は誌面掲載時のものです。商品は販売を終了している場合があります。
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